教育・研修の際に、講義終了アンケートで済ましていないでしょうか?もちろん終了アンケートは重要です。「研修は受講者にとってどんな印象であったか?」「今後研修をどう改善していこうか?」などのインプリケーションを手に入れることができます。ただ、それだけでは十分ではありません、「客観的にどれだけ知識を身につけたか?」「実務でどれだけ活用できたか?」など測りたいところです。そこでこれらを整理ために、カークパトリックの4段階評価モデルを参照しましょう。

 カークパトリックの4段階評価モデルとは、反応[Reaction]、学習[Learning]、行動[Behavior]、業績[Results]の4段階で学習の評価を行うことを提案したモデルです。

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レベル1;Reaction(反応) 満足
レベル2;Learning(学習) 理解
レベル3;Behavior(行動) 実務での活用
レベル4;Results(業績) 業績への貢献
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レベル1のReaction(反応)は満足度調査などで測られます。受講者、インストラクターへのアンケートがあげられます

レベル2 Learning(学習)は 理解度などを評価します。筆記テスト、ロールプレイング、チ
ェックシートなどが考えられます。

レベル3 Behavior(行動)は 実務での活用度で評価します。評価には、上司による観察、
第3者による行動観察、受講者・上司・部下へのアンケートやインタビューなどが考えられます。

レベル4 Results(業績)は、業績への貢献で評価します。研修前後の作業時間比較、研修前後の実績データ比較などが考えられます。

通常、研修設計ではレベル2の学習について筆記テストやWEBテストなどとして評価します。
ただ、できれば企業研修だとすると、これらの研修によって学んだ知識がどの程度業務にいかされ、業績の向上に役立つかということを測定したいところです。

そこで例えば、研修数か月後に行動変容の定量的・定性的評価を測定してみることまで研修に含めることがよいと思います。
アンケート、観察、業務測定などを実施しますので、どこまで受講者の方の所属する組織が協力いただけるかを説得しながら設計することが研修担当者の腕の見せ所ですね。

つまり、組織のニーズに基づき、学習目標とその評価方法を構築、明確にしたうえで、それらを様々なステークホルダーに理解してもらいつつ、効果・効率を高める教育プログラムの設計をしていくのですね。